Disney’s Halloween
何となく、今年のうちに書いておきたかったので書きます。
今年の秋にディズニーシーのハロウィンでハマったヴィランズの手下さんのことをちらっとここに書いてましたが、その手下さんたちの中で個人的にリーダーっぽく見えていた「エイトフットのジョー」さんについてです。
で、ディズニーハロウィンの最終日11月1日。
グリーティングをしていたビュッフェレストランで異例中の異例な出来事があったんですよね!
手下さん達に会いたくてレストラン入店列で待っていた方たちの為に、店の外に出て最後の挨拶をする、というもの。
グリーティングは常に行われていた訳ではなく、1日5回程度で時間もまばらなので食事中にグリーティングが行われるかどうかは運によるところも大きかったのです。
ですので、並んで入ったとしてもグリーティングが無い時間に当たってしまうことも…。
グリーティングラスト回の時に入店待機列に居たゲストの中には、手下さん達に会いたくてならんでいたけれど結果的にその時間帯に入店出来なかった方が大勢居た訳です。
私は10年前くらいからよくパークへ行くようになり、この10年の間、レギュラーショー終演の時も季節もののショーラストでもそういった特別なことが行われたのってほぼ無かったと記憶してます。
なので今回もいい意味で「いつも通り」で終わると思っていました。
最終日だからといってイレギュラーな事をすると現場が混乱してしまうし、熱狂的なファンを生み出したものなので何が起こるか分からない危うさがある。
ところがどっこい、そのイレギュラーな事がさらっと行われたのです。
これにはパークファンは本当に驚いた事と思います。
自宅でTwitter見ながら「まじで!?」と声が出ました。
ここで私が書こうと思っていることは外での挨拶の事ではなく、手下さん達が列をなして店の外に出て行った際、列の最後に居たジョーさんが入口でくるっと向き直り、レストラン内のゲストに向けて言った言葉についてです。
ー 俺たちは一度闇に紛れます。
俺たちの世界はお前たちが思っているより遥かに絶望的だ。
だからお前らはこの世の中で精一杯生きろ。
お前らが人生に満足したらまた誘いに来てやる。
じゃあな!Happy Halloween!
動画で見たのですが、こんなに完璧な口上があるだろうかととにかくびっくりしました。
ヴィランズってみなさんがご存知の通り悪役な訳で、今回は人材不足を何とかするために素質のある人間をスカウトしに来ていたのですよ。
ヴィランズと言えば忌み嫌われる悪役なのに、本当に熱狂的なファンが生まれて、手下さん達に心底惹かれていった人たちがそれはもう沢山居ました。
そんなゲストに向けて「ヴィランズの世界は絶望的なもので憧れるようなものではない」と目を覚まさせるような台詞。
それに続けて「お前らはこの世の中で精一杯生きろ」という突き放しとも、ヴィランズの不器用な優しさともとれる台詞。
(悪役なので人間に向けての優しさなど本来は持ち得ないものでしょうけれど)
「お前らが人生に満足したらまた誘いに来てやる」、という最大限のエールのような台詞。
ハロウィンが終わって手下さん達に会えなくなっちゃう!と悲しんでたファンが
「また会えるかもしれないからがんばろ!」と思えたんじゃないかな〜と思います。
そしてこのジョーさん。
ラストが近付くにつれて体の調子が悪いような動きをしたり、眠そうにやたらとあくびをしたり、目が見えなくなってきた、と言ったり。
ヴィランズの手下として人間の姿で居られるタイムリミットが近づいていて、体に限界がやってきている事を示唆していたんですよね。(恐らくね)
それを知った時に、なんて凄い役者さんなんだろうと衝撃を受けました。
その俳優さんは私と同世代の方なのですが、日常的に仕事のことをよく考えてる私にとっては本当に衝撃的でした。
今年は25歳の時以来の悩み年で、仕事について本当に悩んでました。
デザイナーを辞めようかと本気で考えていました。
なので、常に頭も体もドーンとぶつかっているその俳優さんを知って「凄いな!!!」と。
ちなみに、辞めようかどうしようか?という私自身の悩みは、今月のアタマにこのサイトを通して頂いた話をきっかけにして現段階での結論はつきました。
今は辞めません。
この仕事につく時に考えてた「こうなりたい」という気持ちがここまで踏ん張る元になっていたので、
その気持ちをもう一度持ち直してまた頑張ろうと思います。
今年のディズニーハロウィンはコンテンツとしてとにかく楽しかったのですが、
それと同時に同世代の人たちがどんな気持ちで、どんな姿勢で仕事をしているかを目の当たりにした、とても大きな出来事でした。
ジョーさん以外の手下さんたちからもそういう事を沢山教わりました。
ん〜、本当にいいイベントだったな!!
何だか年内に書いておきたかったのでダラダラと書きました。