ちしまのにわ

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2023.12.10 Sun

THE CEREMONY -櫻井敦司へ-

BUCK-TICKのボーカリスト櫻井敦司さん(以降、あっちゃん)のセレモニー(献花式)に行って参りました。
チケット制で、献花用のお花とメモリアルフォトが付いて1,500円。ファンにとっては安すぎるくらいの価格です。
これまで、BUCK-TICK運営さん(個人事務所なので彼らこそが運営さんであり、この呼び方でいいのか少々悩むところですが)は本当に優しすぎるくらいファンに寄り添ってくださいました。
今回だけ、じゃないのです。常に寄り添ってくださっていて、スタッフさんもバンドをとても愛していることが伝わってきますし、メンバーのみなさんも私たちファンを大切に思ってくださることがじんわり実感できていました。
(「音楽と人」の金光さんの記事を読んで、”ファンが大切にされている”ことが私たちファンの都合の良い解釈ではなかったことも分かり、とても嬉しく思います)
なので今回のセレモニーも特に不安になることはなく、ただ進行の妨げにはならぬようスタッフさんのいうことはきちんと聞こう、という思いで参加しました。
そういったひとが殆どなのは、そもそもあっちゃんがいつもこちらに向けて最大限の優しさを与えてくれていたからにほかならないですよね。


会場はZepp haneda。本来、この会場でライブをやる予定でした。FC限定公演(FISH TANKer’s ONLY)で、私もチケットをとってました。
この会場はバンドにとって初だったので、フロアを見渡して「ここで見たかったなぁ〜〜!」としみじみ。
天井高くて少し横に広い、快適そうで楽しそうな箱だった。


割と平常心でいられましたが、会場入口のそばから場内の供花が見えて、その最初のお花が他の誰でもない実のお兄さんのものだと分かった時、心にドシンときました。
地元群馬の公演では必ずお兄さんのフラスタがあって、私は群馬公演には行ったことがなかったためこの日初めてお兄さんの名前をこの目で見ることができたのです。
そのあと、バンカー(BUCK-TICKの個人事務所)、アニイ、今井さん、ゆうたさん、ヒデ、と続いていて、フロアに入るまでにとんでもない量のお花とあっちゃんのライブ写真が展示されてました。
どの写真も美しくてきれいで可愛くてかっこよくて。
しかし進行の妨げにはなるまいと、みんな立ち止まることなくそのまま流れるようにフロアへ。
まず私が目にしたのは10/19から12/2まで、ツアーで公演予定だった全国各地で集められたあっちゃんへのメッセージボード。
恐らく全て飾られていて、当然私が書いたものもその中にあったのでしょう。
それから、ステージには大きな大きなあっちゃんの写真が3点、真ん中はメディアでもたくさん使われた通称えっへんちゃん。
ピンク、赤、白もあったかな?たくさんの鮮やかな花で飾られた祭壇と、これまでの公演での衣装が10点?くらい。
そしてセンターにはマイクスタンドとマイク、よく小道具として使っていたベネチアンマスク、使い込まれた拡声器、よく叩いてたけどそっちに気がいっちゃって歌詞が飛んじゃうなんてこともあったタンバリン、ふわふわのマラボー、ティンシャなどなど沢山の品がありました。
そして、10/19の公演でアニイが客席へ投げる予定だったであろう、全員のサインと日付入りのドラムヘッドも。
衣装は私が初めて見た2010/12/29の公演のものも、最後に見た2023/07/23の公演のものもありました。衣装を見ただけで「あれはあの公演の時のものだ、そっちはあのツアーの時のものだ」って分かるんですよね。
大好きだったNo.0の衣装もあって嬉しかったなぁ。印象深かった公演DIQ2011の衣装もあった。
そして10/19の衣装もその中にはあったようです。


前述のとおり、フロア後方にはファンからのメッセージがあり、ステージには沢山の花や衣装で飾られた綺麗な祭壇、ただただ圧巻の美しさでした。
そりゃ悲しいので油断したら一瞬で泣いてたろうと思いますが、とにかく愛に溢れた空間であり、ファンだけでなく多くの関係者やバンドマンに憧れられ愛されたひとなんだなとしみじみ感じることができました。


フロアの床には立ち位置になる1人分のマス目がばーっと並んでいて、そのマス目にひとりずつ立って並ぶ感じ。
そしてそのままところてん方式で1列ずつ前に出てお花を手向け、少し手を合わせる時間があってからスタッフさんの声がけによって退場、という流れでした。
流れ作業ではなく、ひとりひとりがきちんとお花を置いて手を合わせて祭壇を見る時間をいただけたのです。
チームBUCK-TICKは普段からとんでもない優しさの塊で、だからこそファンもきちんとマナーや注意事項をしっかり守ろうとするのです。
今回私は運良くドセンで、お花を置いて一瞬手を合わせたあと祭壇を見上げて小道具を見て、最後に衣装を少し見渡してました。
スタッフさんからの声がけがあり、ちらちらと祭壇を見て歩きながら小さな声で「またね。あっちゃん!」と挨拶してフロアを出ました。 祭壇を目にし、堪えきれず泣いてる方もたくさんいました。
隣の方もひとりで凄く泣いていて背中をトントンしたいくらいだったけど、それをされたくない方もいるだろうと思うと何も出来ませんでした。


フロアを出てから出口までもお花でいっぱいです。
そのお花と共に並ぶ沢山の名前に、これまでの活動の歴史と沢山のお付き合いが見て取れました。
BOØWYの氷室さん、布袋さん、高橋まことさん、LUNA SEA(Jさんや真矢さんなど個人でも)、西川貴教さん、本間清司さん(hide with Spread Beaver)、D’ERLANGER、氣志團、L’Arc〜en〜Ciel、GRANRODEO、MUCC、BREAKERZ、芸人のヒロシさん、永野さんなどなど本当にたくさんあって、ひとつも見逃したくない思いで左右をキョロキョロしながら出口までノンストップで向かい、最後にメモリアルフォトを受け取って終了。


場所が羽田空港のすぐそばだったこともあり、入場待ちのときから離陸した飛行機がかなり近くで見えてました。
献花を終えて出てきたファンは展望デッキ(のようなもの)に上がって空港をしばらく見ていたひとが多かったかなと思います。
私もそのひとりで、思った以上に頻繁に離着陸する飛行機を眺めては「ここから世界へ繋がっていくのか…」となんとなく自分の中での”世界のひろがり”を感じたりしていたのでした。


というわけで無事献花式に参加できましたが、お別れしたとは全く思ってないです。
いつだか、子に「推し(の存在)が無くなっちゃったけど、どうするの?」と聞かれたんですよ。
そのとき特に何も考えずにすぐ「え?あっちゃんは一生私の推しだが??」って言ったんですよね。
“無くなった”訳ではないので、なんていうんだろうな。
これからも曲は聴くし映像は見るし、『常に最新作が最高傑作』のように言われてきたBUCK-TICKなので新しいものに触れられない辛さはあるけど(ここは正直どうなるか分からないです)、それでも手元にはとんでもない量の作品たちがあるので。
これからもよろしくね、ていう感じです。


次は12/29!
バクチク現象 -2023-!
おれたちの武道館に帰るぞ!!!!!!!


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